高校入試のコト

先日ご入塾いただいたご家庭から、改めて高校入試制度についてご質問・ご相談をいただきましたのでまとめておこうと思います。

宮城県の公立高校入試

入試制度のポイント

第一次募集
本試験と追試験があり,共通選抜と特色選抜の2通りの選抜方法で合否を判定します。
本試験:全ての受験生が希望する高校に出願できます。
追試験:インフルエンザ等のやむを得ない事由により,本試験を受験できなかった受験生を対象に,実施します。

第二次募集
合格者が募集店定員に満たない学校で実施します。第一次募集で合格していない生徒等が出願できます。選抜方法は,調査書のみ,または調査書,面接,実技,作文のいずれか一つまたは複数の検査結果を加え調査書の記載事項も用いながら総合的に審査し,選抜します。

選抜方法

共通選抜とは,学力検査点(国語,数学,社会,英語,理科の合計点500点)と調査書点の相関図を基に,その両方の満点により近い者を上位として、審査し募集人数分を選抜します。

特色選抜とは,学力検査点,調査書点及び面接,実技,作文の得点(各高校定めた計算方法による)を合計し,その合計得点を基に調査書の記載事項も用いて総合的に審査し,選抜します。なお,特色選抜の審査対象者は,その人数の120%から200%までの間で各高校が定めます。ただし,受験生がこの選抜方法を選ぶことはありません。

検査内容

① 学力検査:国語,数学,社会,英語,理科の5教科による県共通問題・各教科50分
② 学校・学科などによって面接,作文を実施。また,体育や美術に関する学科で実技と実施

内申書(調査書)

内申書(調査書)とは,受験生1人ひとりの中学の成績や学校生活をまとめたもので,中学校の先生が作成して受験する高校に提出します。合否判定の資料の1つとして使われます。

調査書点

内申点(調査書点・調査書素点)とは,内申書に記載される成績のことです。各学年5段階評価×9教科の45点満点の数値を指します。

宮城県では,中1から3年間の成績が高校入試に影響するので,調査書点(内申点)も3年間のものが対象となります。また,共通選抜と特色選抜では算出方法が異なります。

共通選抜は,各学年とも学力検査を実施する5教科(国語,社会,数学,理科,英語)の5段階評定の合計に,学力検査を実施しない実技4教科(音楽,美術,保健体育,技術・家庭)の5段階評定を2倍し,合計した195点満点が調査書点(内申点)です。

特色選抜では,国語,数学,社会,英語,理科は0.25から2.0倍までの換算率を,音楽,美術,保健体育,技術・家庭は0.5から4.0倍までの換算率を高校・学科・コースごとに定め,各学年・各教科の5段階評定にかけて調査書点(内申点)を算出します。

調査書点(内申点)を上げるには,定期テストの得点だけでなく授業中の取り組みや提出物などについても評価に影響しますので,中1からの3年間気を抜かずに頑張る必要があります。

学力検査点と調査書点の重視の方法

各学校が学科ごとに比重を設定します。

次の五つの組み合わせがあります。

学力検査重視・・・学力検査:調査書=7:3 または 6:4
同  等 ・・・学力検査:調査書=5:5
調査書重視 ・・・学力検査:調査書=4:6 または 3:7

内申書(調査書)の記載事項

① 各教科の学習の記録
② 総合的な学習の時間の記録
③ 行動の記録(「基本的な生活習慣」「思いやり・協力」「健康・体力の向上」「生命尊重・自然愛護」「自主・自立」「勤労・奉仕」「責任感」「公正・公平」「創意工夫」「公共心・公徳心」)
④ 特別活動の記録((1)学級活動(2)生徒会活動(3)学校行事(4)その他)
⑤ スポーツ活動,文化活動,社会活動,ボランティア活動等の記録
⑥ 欠席の状況
⑦ 特記事項

※ 特色選抜の学力検査・調査書の倍率については,「求める生徒像・選抜方法一覧」で公表します。

小学校と中学校の勉強の違い

① 教科ごとに先生が違うことにより適応力が必要となる。教科ごとの学習習慣と学習方法が必要となる。
② 適応力の無い生徒は苦手は嫌いとなり,適応力のある生徒は得意は好きとなる。
③ 英語の出現:初回定期テストが心理的基準になる。

内申点(調査書点)の仕組み

通知表は,1~5(または1~10)の評定と呼ばれる数値によって評価されます。
評定のもとになるのは,以下の様な「観点別学習状況」と呼ばれる項目のことで,それぞれA~Cで評価されます。

「関心・意欲・態度」
「技能」
「知識・理解」
「思考・判断・表現」

この評価は授業中の様子,テスト,提出物から多角的に評価されます。
その程度をA~Cで評価しているのです。

A:十分満足できると判断した場合(課題の80%以上)
B:おおむね満足できると判断した場合(課題の50%以上80%未満)
C:努力を要すると判断した場合(課題の50%未満)

簡単に言えば,テストも50点以下,提出物も半分しか出さないでは,Cがつく可能性が非常に高いということです。
つまり,オールAでも「4」になることがあるということです。

観点別学習状況がA~Cで評価されると,それを総合的にみて1~5の「評定」が決まります。
それは以下の基準で決まっています。

5:十分に満足できると判断されるもののうち,特に高い程度(課題の90%以上)
4:十分に満足できると判断される(課題の80%以上90%未満)
3:おおむね満足できると判断される(課題の50%以上80%未満)
2:努力を要すると判断される(課題の20%以上50%未満)
1:一層努力を要すると判断される(課題の20%未満)

こう数値で見ると「5」をとる難易度がいかに高いか分かります。また全体的に見て総合的に判断する
ため,観点別評価がA-A-A-Aと4つAでも「4」になる子と「5」になる子が出てきます。

また,教科によって重要ポイントが異なりそれぞれ独自の観点が4~5つ設けられています。
これらは,必ずしも同一比重で評価されるわけではありません。教科や観点によって,その評価の比重というのは違っています。どの教科も精一杯勉強する必要があります。

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